おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士 地域活性化伝道師の長岡 力(ながおかつとむ)です。
昨日は、2024年版「労働経済白書」の 76ページ「第1-(3)-13図 企業規模別・年齢別にみた所定内給与の分布」 を読みましたが、今日は 77ページ「第1-(3)-14図 資本金規模別にみた労働分配率の推移」 を読みます。
下図について白書は、企業の資本金規模別の労働分配率をみると、2014年以降の景気拡大局面では、全ての資本金規模において労働分配率は低下傾向にある。
2020年の感染拡大による景気後退の影響により企業収益が悪化し、労働分配率は大幅に上昇したが、翌年以降は、経済社会活動の活発化に伴い、企業収益が増加したことで、低下がみられる。
資本金規模別にみると、資本金規模が大きい企業ほど分配率が低く、小さい企業ほど高くなる傾向がある。
賃金上昇が続く中で、中小企業の賃上げが注目されているが、中小企業の労働分配率の高さは、賃上げの原資となる付加価値額が低いこともその要因として考えられる。
中小企業と大企業の賃金の差はこの労働分配率で証明される。もっと言えば、付加価値額の絶対額そのものに大企業と中小企業では大きな差があるので、中小企業は労働分配率を高めようと思っても、その原資の底が浅いことから限界がある。最低賃金を84円上げた徳島県が、今年も積極的な賃上げを狙っていると聞いた。どの程度の規模になるか分からないが、中小企業にとってはかなり厳しいはず。自分が事業継続に悩みを持った経営者であったら、この賃上げをきっかけに店を畳むかもしれない。それくらい中小企業には重い負担となっている!
#中小企業診断士 #2024年版労働経済白書 #地域活性化伝道師
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