おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士 地域活性化伝道師の長岡 力(ながおかつとむ)です。
昨日は、2023年版「中小企業白書」 Ⅱ-285ページ「第2-3-37図 デジタル化の取組段階別に見た、デジタル化の技術を担う人材のスキルレベル」を見ましたが、今日はⅡ-289ページ「第2-3-38図 経営者のデジタルスキル育成のための取組の実施状況と取組内容」を見ていきます。
下図は、デジタル化の取組段階別に、①では経営者のデジタルスキル育成のための取組の実施状況を確認し、②ではデジタルスキル育成のための取組を実施していると回答した企業に対し、その取組内容を確認したものである。
まず、①を見ると、デジタル化の取組段階が3や4の企業の経営者は、取組を実施している割合が約7割であるのに対し、段階1の企業の経営者では、取組を実施している割合は2割未満にとどまっていることが確認できる。前掲の第2-3-26図では、企業のデジタル化の取組段階の進展に向けて、経営者が積極的にコミットしていくことが重要であることを指摘したが、デジタル化の取組を推進していくために、経営者がデジタルスキルを磨いていくことも重要な観点の一つであるといえるだろう。
また、②を見ると、いずれの取組段階の企業においても「書籍・セミナー受講等による知識の収集」が最も多いことが確認できるほか、取組段階が進展している企業ほど「新しい設備の導入やプロジェクト等の実践機会を通じた学習」の回答が多くなっており、デジタル化が進んでいる企業の経営者は、こうした実践機会の中でスキルを身に付けていることが推察される。
経営者がデジタルスキルを高めるといっても、コードや言語を駆使することを求めている訳ではありません。自社のSWOT分析を行い、W(弱み)の中で、デジタル化で改善できる余地がないかを探る。O(機会)を探る中で、デジタル化で成長できる市場がないか探る。こういうスキルを培っていくことが肝要です。とはいえ、そもそもデジタル化に疎いわたしのような経営者は、まず、セカンドオピニオンを呈してくれる専門人材を確保した方がよいのでしょうね!!
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