おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士 地域活性化伝道師の長岡 力(ながおかつとむ)です。
昨日は、2025年版「中小企業白書」のⅡ-158ページ「第2-2-37図 デジタル化の取組段階(スケール別)」を読みましたが、今日はⅡ-159ページ「第2-2-38図 デジタル化の取組内容(スケール別)」を読んでいきます。
下図から、デジタル化の取組内容をスケール別に見ると、いずれのスケールにおいても、「自社ホームページの作成・更新」、「紙書類の電子化・ペーパーレス化」が上位2項目となっていることが分かる。
スケール別の取組について確認すると、「10億円未満」と「10億円以上~50億円未満」の間で特に差が大きい項目は、「コミュニケーションツールの導入」、「セキュリティ対策の強化」である。
売上高 10億円以上の規模になると、従業員数が増え、支社・支店の増設による拠点の分散が進み、「コミュニケーションツールの導入」により円滑かつ効率的な社内コミュニケーションを推進することの必要性が高まると考えられる。「10億円以上~50億円未満」と「50億円以上~100億円未満」の間で特に差が大きい項目は、「営業活動や受発注管理のオンライン化」、「バックオフィス業務でのクラウドサービス活用」であり、経理・労務等のバックオフィス業務や営業活動の効率化が進んでいることがうかがえる。
「100億円以上」では、「生成 AIや IoTの活用」、「RPAによる業務自動化」といったデジタル化の取組が一部の事業者において進んでいることが分かる。
小規模事業者へのお手伝いの際に、電子化・ペーパレス化という言葉はまずでてこないが、売上高が10億円に近づくと、電子化・ペーパレス化に取り組みたいという相談がいっきに増えてくる。そのときに、既存の書類の様式をエクセルやワードに置き換えるのは、確かに、電子化・ペーパレス化であるが、それはただペンをキーボードに替えただけであって、本来あるべき姿とはいえない。どうしたら良いかというよりもどうすれば便利なのか。まずは、できるできないではなく、あるべきゴールを定める。ゴールからどのような道のりがあるのかを探る。当たり前だが、この手順でやるには、トップのリーダーシップがないとできない。
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