おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士 地域活性化伝道師の長岡 力(ながおかつとむ)です。
昨日は、2025年版「中小企業白書」のⅡ-137ページ「第2-2-17図 売上高営業利益率の推移(スケール変動状況別)」を読みましたが、今日はⅡ-138ページ「第2-2-18図 独力で対応していくことが難しい経営課題(スケール別)」を読んでいきます。
下図について白書は、事業者が独力で対応していくことが難しいと考えている経営課題について、スケール別に見ると、「人材確保・人材育成」、「デジタル化・DX」については、いずれのスケールにおいても高い割合となっていることが分かる。また、「経営計画策定」、「資金繰り」といった項目について、「10億円未満」で割合が特に高く、スケールが小さくなるほど割合が高くなっている傾向が見て取れる。
「10億円未満」のスケールにおいては、支援機関等を活用しながら、資金繰りの安定化や経営計画の策定などにより、成長に向けて経営基盤を整えることが重要であると考えられる。一方、「50億円以上~100億円未満」、「100億円以上」の比較的スケールが大きい事業者は、特に「脱炭素化・GX」、「M& A」の割合が高いことが分かる。「脱炭素化・GX」については、スケールが大きくなるにつれて、企業の社会的責任が増し、ステークホルダーからの要請が増加することや、大企業のサプライチェーンへの参画が背景にある可能性がある。
この図を俯瞰していると、10億円以上の3つのグループはほとんど同じ形をしていることが感じ取れる。ということは、10億円を超えないと表面化してこない経営課題があるだけでなく、それは独力では対応できない厄介なものであるようだ。つまり、現状の壁を乗り越えないと、更なる成長できないことから、これから売上高10億円を目指す企業は、現状の経営課題は早めに片付け、現時点では想像できない予期せぬ課題・問題に向けて、経営資源の準備しておくことが望ましいということなのだろう!
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