おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士 地域活性化伝道師の長岡 力(ながおかつとむ)です。
昨日は、2025年版「中小企業白書」のⅡ-118ページ「コラム 2-2-1②図 100億企業創出の加速に向けた「好循環」の仕組み」を読みましたが、今日はⅡ-119ページ「コラム 2-2-1③図 エクイティ・ファイナンスによる成長資金の調達」を読んでいきます。
下図について白書は、令和5年度「中小企業における最適なファイナンス手法に関する調査」及び中小企業庁によるヒアリングから、売上高規模が大きくなるほど、エクイティ又はメザニン・ファイナンスの利用割合が高くなることが分かっている。
資金調達をデット・ファイナンスのみで行おうとすると、調達のしやすさなどを背景に、新規事業であっても事業性評価がしやすい既存事業の周辺領域にとどまってしまう傾向があることから、リスクを取る新しい挑戦に向けた資金調達手段としては、エクイティ・ファイナンスが有効と考えられる。
他方、エクイティ・ファイナンスに対する恐怖心やネガティブなイメージを抱いている経営者も少なからず存在することから、中小企業の経営者の正しい理解を促進するため、エクイティ・ファイナンスのメリットや適した活用のケースを発信した。
メザニン・ファイナンスについても、本質的には成長資金の調達に適した特徴を持つことに注目し、必ずしも資金繰り安定のための調達方法に限られない、成長資金の調達方法としての活用を促すメッセージを発信した。
エクイティ・ファイナンス、メザニン・ファイナンス共に、中小企業の経営者の正しい理解が進み、特に成長志向の中小企業における活用が広がっていくことを期待したい。
資金調達方法には、デット・ファイナンス、エクイティ・ファイナンス、メザニン・ファイナンスとある。長いことこの仕事をやっているので、門外漢のわたしのところにも資金調達の相談が舞い込むことがある。成長速度が高い企業で、そのために軍資金が必要という相談を受けて、エクイティ・ファイナンスを提案するが、白書にあるとおり、恐怖心やネガティブなイメージがあるのであろう。未だに、エクイティ・ファイナンスは手がけたことがない。他方で、東証グロースに上場している企業を見ると、売上高100億円どころか、10億円にも満たない小に近い中小企業がいくつもある。つまり、経営者がエクイティ・ファイナンスを行うのは、経営者がエクイティ・ファイナンスを理解していることが大きいのだろう。経営者の発想の転換が必要ということだ。
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