おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士 地域活性化伝道師の長岡 力(ながおかつとむ)です。
昨日は、2025年版「中小企業白書」のⅡ-42ページ「第2-1-34図 経営の透明性への取組状況(ガバナンス体制別)」を読みましたが、今日はⅡ-43ページ「第2-1-35図 同族企業の財務戦略(取締役会・社外取締役の有無別)」を読んでいきます。
下図から、企業類型のうち「同族企業」における、財務戦略の取組について、取締役会と社外取締役の有無による差異を見ると、取締役会や社外取締役による内外の目を取り入れている企業では「財務内容の健全化」、「部門・製品別のコスト管理」など、成長やリスク管理のために重要な戦略に取り組んでいる割合が高いことが分かる。
特に、取締役会設置の有無で取組に大きな差異が見られる。また、社外取締役を登用することで、若干ではあるが、更に取組を進めている様子も見て取れる。
この調査結果から一概にはいえないが、成長やリスク管理において取締役会や社外取締役といったガバナンス体制が寄与していることが考えられる。
この仕事をしていると、ある日突然、経営不振となったという話を聞く。初期症状は、計画通り売上が上がらない。しばらくすると、去年から売上が落ちている。来期はさらに下がりそう。売上が落ちても、固定費は発生するので、当然のことながら、資金繰りが悪化する。銀行は貸してくれない。そのため、仕入の支払を先延ばしにする。それでも足りないので、給料を遅らせる。こうなったら、もはや手遅れ。こうなる前になんとかできなかったのかといつも思う。その答えが、取締役会や社外取締役なのかもしれない。経営者が一人で悩み混むのではなく、相談者を増やす。社長は一人で何でも抱えてしまいがちだが、日頃から、何でも共有化する。まさに、ガバナンスがあれば、経営不振とは無縁でいられるということだ。
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