おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士 地域活性化伝道師の長岡 力(ながおかつとむ)です。
昨日は、2024年版「労働経済白書」の 147ページ「第2-(2)-1図 実質労働生産性の国際比較」を読みましたが、今日は 149ページ「第2-(2)-2図 就業希望のない無業者を取り巻く状況」 を読みます。
下図について白書は、2022年時点で約3,000万人近くが無業者であり、年齢に限らず総じて女性が多い。年齢別にみると、男女合わせて、60~69歳が440万人、70歳以上が2,100万人と大半を占めているが、59歳以下でも350万人ほどとなっている。
就業を希望しない理由としては、「病気・けが・高齢のため」が、男女ともに60~69歳の5割弱、70歳以上の8割強と最も多い。無業者が就業を希望しない理由は、病気・けがや年齢が多いが、単に高齢であるからといって就業の希望をあきらめることとなっているのであれば、高齢化が進む我が国社会においては大きな損失である。作業内容の工夫や機器の活用を促すなど、年齢にかかわらず働くことができる社会づくりを進めていく必要がある。
一方で59歳以下の女性の約4割に当たる約100万人が、「出産・育児・介護・看護・家事のため」に無業かつ就業希望なしとなっているが、同年代の男性は僅かにとどまる。育児や家事、介護の負担が女性に偏っていることが、女性の就労への希望を失わせている可能性が示唆される。育児・介護などの負担の軽減に向けた社会的支援を進めるとともに、男性が家庭内での責任を果たせるよう、柔軟な労働時間や休暇の取得促進など職場における環境づくりも重要となる。
また、男女ともに「仕事をする自信がない」とする者が男女合わせて約70万人となっている。就労に関して自信が持てない無業者に対しては、地域若者サポートステーションにおける支援やアウトリーチ型の自立支援等も重要であろう。こうした様々な支援を着実に実施していくことで、社会全体として、就労を阻害する要因を取り除くことが重要である。
この視点は、まさに労働白書ならではで非常に興味深い。そもそも無業者という言葉があることにも驚かされる。それはともかくとして、この数字を見ると、男性の育児参加が、今の日本にとって必要不可欠であることが理解できる。このところの補助金申請を見ても、「くるみん・えるぼし」を加点にしているのも納得だ。また「仕事をする自信がない」ために70万人が無業となっている。私も含めて多くの労働者は自信があるから仕事をしている訳ではないので、そこにこだわる必要は無いように感じる。仕事をする中で、幾ばくかの自信を見つければ良い。もっと気楽に構えても良いと思うが、そういう配慮がまたハラスメントになるのだろうか。本当に経営は難しい!
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