おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士 地域活性化伝道師の長岡 力(ながおかつとむ)です。
昨日は、2023年版「中小企業白書」 Ⅱ-158ページ「第2-2-75図 経営理念・ビジョンの浸透状況別に見た、浸透に向けて取り組んだ行動・取組」を見ましたが、今日はⅡ-160ページ「第2-2-76図 経営理念・ビジョンの浸透状況別に見た、浸透による効果」を見ていきます。
下図から、経営理念・ビジョンの浸透状況別に浸透による効果を見ると、全社的に浸透している企業が総じて効果を実感している傾向にあることが分かる。
従業員に与えた効果として、自律的な働き方の実現やモチベーション向上を実感する割合は全社的に浸透している状況に近づくほど、高い傾向となっている。また、自社に対するエンゲージメントの高まりも見て取れる。経営理念・ビジョンが浸透したことで、従業員の行動変容につながり職場の活性化に寄与している様子がうかがえる。
企業自体の事業活動に関する効果として、経営判断のよりどころとなっている割合も全社的に浸透している状況に近づくほど、高い傾向となっている。
自社の存在意義や目指すべきゴールに対する従業員からの賛同を得ていることで、経営理念・ビジョンに軸足を置いた経営判断を下しやすくなった可能性も考えられる。顧客・取引先との関係強化についても同様の傾向が見られる。
ステークホルダーを念頭に置いた経営理念・ビジョンを掲げる企業が多い中で、組織全体がステークホルダーとの関係を意識した企業活動を行っている結果、対外的な関係強化につながったと考えられる、とあります。
白書は触れていませんが、調査結果を仔細に見ると、経営層までの浸透の方が主要な回答で低くなっています。
そもそも経営理念を打ち立てる目的が、これらの項目であったので、もう少し高い結果を期待してしまいますが、主旨は、経営理念を浸透させることは想定以上に難しいと考えよということなのでしょうね!
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