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【特別編】採択される『事業再構築補助金』の書き方~「第4回:骨格を考える」~

1.様式任意で15枚という難しさ

 通常、補助金申請では提出する様式が指定されているものですが、事業再構築補助金はそうでありません。様式は任意です。白紙の紙を見るだけで、何をどのように書けばよいか不安になります。にもかかわらず15枚という枚数制限があります。
 
 事業計画書の作成に慣れていない方にとっては任意の15枚はとても書けないと思われるのではないでしょうか。他の補助金での審査経験では、数枚しか書かない人がいる一方で、何十枚も書いてくる方もいますが、どちらも言わずもがなです。量の多寡はともかく、15枚とあれば、最低でも8割の12枚以上で仕上げるように全体の構成を考える必要があります。

2.まずは骨格を考えよう

 では、何を書けばよいのでしょうか。要項には、このような説明があります。
 これ理解できますか??恐らく、本稿をご覧の方が最も知りたいコトは、上記の指示を踏まえて、何をどのように書けば良いかということではないでしょうか。

 事業計画策定をテーマに講師をしていると、このような説明を無視するかのように、勢いよく書き始める人がいます。そういう人に限って、途中で力尽きてしまいます。これはあるあるです。

 私は申請書を作成する場合、全体の時間を100とすると、その半分は何をどこに書くかという、骨格の検討にあてます。

 まずはじっくり考えましょう。 今回の申請においてじっくりと検討の結果、決定したのは、過去に手がけ、かつ、採択された「ものづくり補助金」を作成した際の骨格です。ものづくり補助金への申請の考え方で、事業再構築補助金を考えると漏れなく書き切れます。是非、下表を参考にして下さい。

3.事業再構築補助金の骨格

ページの目安項目
1~8ページⅠ.補助事業の具体的取組内容
 1.当社の概要
 2.市場の動向
 3.他社が参入しない・できない理由
 4.これまでの当社の取り組み
 5.当社が直面している課題
 6.事業再構築の種類(課題解決の方法)
 7.導入後の具体的な目標・見込まれる効果
 8.他社との差別化
 9.実施体制
 10.具体的なスケジュール
9~13ページⅡ.将来の展望
 1.市場動向・市場規模
 2.事業化のスケジュールと目標
 3.他社との差別化
 4.他社との競争優位性
13ページ[本事業による事業再構築への挑戦内容のまとめ]
14ページⅢ.本事業で取得する主な資産
15ページⅣ.収益計画
事業再構築補助金における事業計画書の骨格

4.いきなりは禁止です!

 骨格を設定したら、項目毎にどのようなことを書いていくのか、箇条書きで何回か書いていきます。私の場合、この項目にはこのキーワードを書くと言う下書きを最低5回はします。
 実は、この地道な作業が申請書を早く書き上げる秘訣になります。非常に面倒ですが、これは割愛しないようにしましょう。
 
 参考までに骨格を検討しないとどうなるか?皆さんの申請書には、同じ文章やキーワードが何度も繰り返されていることがあります。これはダメです。
 
 理由は、我々審査員が申請書をチェックするとき、最も気を遣うのは時間配分です。限られた時間の中で、多くの申請書を採点するためには、効率的に記載内容を理解しなければなりません。

 にもかかわらず、長い文章の中で、何度も同じことが書かれていると、話が先に進んでいない?元に戻った??ような感じに陥り非常に戸惑うからです。

 申請書は小説と同じです。上から下に読むにつれて徐々に盛り上がっていく文章、これが理想です。 

5.100時間を何に使うか?

 恐らく、普段、計画書を書かれていない方が15枚を書くには100時間、もしかすると、100時間かけても途中でリタイアしてしまうかもしれません。

 経営者の皆様は申請書を書くことに時間を充てるのでは、どのようにしたら自社が成長発展できるかに注力し、それを踏まえ、申請書に書くべき骨格に100時間かけてください。餅は餅屋。

 申請書の作成は、我々、中小企業診断士に任せましょう!! 

6.今日のまとめ

  • 申請書、まずは骨格の検討をじっくりと。
  • 骨格が決まったら、何をどこに書くか。これを5回検討する。
  • 上から下に盛り上がる流れで!

#中小企業診断士 #地域活性化伝道師 #事業再構築補助金 #採択される事業再構築補助金の書き方

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